就労している保護者にとって、子どもの病気で仕事を休めない時に助けとなるのが病児保育。
共働きの家庭が増え、病児保育のニーズも高まっています。
ここでは、病児保育を行う保育士への転職を考えている人のために、病児保育士の仕事内容や給料、また求人情報や転職のメリット、転職活動のポイントについてご紹介します。
目次
病児保育ってどんな仕事?主な仕事内容とは
病児保育は病気で通常の保育園に登園できない子どもを預かる仕事です。
具体的にはどのような仕事があるのか、ここでは病児保育の3つのタイプからご説明します。
病児保育の主な仕事内容①:病気の子どもを預かり世話をする
病院に併設された保育施設で病気の子どもを預かります。
保育士が医療行為を行うことはありませんが、子どもの症状に合わせた世話を行います。
熱を測ったり着替えさせたり、食事の介助などといったレベルの看護もあります。
子どもの症状が変化した場合は、看護師や医師に受診させることも!
また、熱はあるけれど元気という子どもの遊びを見守ったり一緒に遊んだりもします。
病児保育の主な仕事内容②:病後児を預かり世話をする
保育園に併設されているような病児保育施設では、病気の回復期に当たる子どもを預かっています。
医療行為が必要ないけれど、通常の保育園にはまだ登園できない状態なので、順調に回復するよう世話をします。
病児と比較し、元気な子どもが多いので、運動系はセーブしながらも通常の保育内容に近い仕事となります。
病児保育の主な仕事内容③:病児・病後児の家庭に行き世話をする
上記の2つは、施設型の病児保育ですが、対象の子どもの家に行き、家庭で世話を行う非施設型の病児保育もあります。
基本的にマンツーマンでの保育となります。
事前に登録してある家庭から、保育の要請があったときに対応します。イメージとしてはベビーシッターに近い仕事です。
病児保育の給料や待遇はどのくらい? 実際の求人例も紹介!
病児保育を行う保育士の給料はどのくらいなのでしょうか?
医療法人が経営している保育施設は、比較的高めに設定されていることが多いようです。
ここでは、平均の給料や実際の求人例などを見ていきましょう。
病児保育の給料や賞与について
平均的な給料(月収)
20万円程度
平均的な賞与
年1~2回
※支給額は施設によって変わってきます。
病児保育の求人の一例
求人例その①
勤務地 | 東京都世田谷区 |
勤務時間 | 7:30~18:30のうち8時間 |
月給 | 18~22万円 (初任給) |
賞与 | 年2回 |
手当 | 退職金制度、産休育休、社会保険各種、交通費支給、予防接種自己負担なし |
求人例その②
勤務地 | 神奈川県大和市 |
勤務時間 | 8:30~18:30 |
月給 | 17.4万円~24万円 |
賞与 | 年2回 |
手当 | 退職金制度、産休育休あり、社会保険完備、交通費支給 |
保育士から病児保育に転職する魅力とは
病児保育を行う保育士は、一般の保育士の仕事と比較してどんな点に魅力があるのでしょうか?
転職するメリットについてお伝えします!
保育士から病児保育に転職する魅力①:少人数のゆったりとした保育ができる
保育園での集団保育に疲れてしまった人にとっては、少人数の保育は魅力的ですよね。
一人ひとりとじっくり関われるし、アットホームな雰囲気があります。
訪問型の場合はマンツーマンで子どものお世話ができます。
集団よりも少人数が向いているという保育士さんにはぴったりな職場ではないでしょうか?
保育士から病児保育に転職する魅力②:体力の負担が減る
保育園では子どもたちと走り回って遊ぶことや、身体を使った様々な活動があります。
それに比べて病児保育は子どもの療養が目的なので、ハードな運動はありません!
一日中のんびりと室内で過ごすので、体力の負担は確実に少ないと言えるでしょう。
保育士から病児保育に転職する魅力③:行事準備や持ち帰り仕事がない
保育士の職離れの大きな原因でもあるのが仕事量の多さ。
特に、行事のための作り物や書類は勤務時間内に終わらず、持ち帰り仕事が当たり前になってしまっていますよね。
病児保育では日によって来る子どもが変わるので、行事もほとんどないし月や週を見通した保育計画も行いません。
仕事量がもともと少ないため、負担を減らすことができます。
保育士から病児保育に転職を成功させるためのポイント
病児保育の保育士に転職するメリットはかなりありそうですね!
でも、気を付けた方がいい点もあるのです。
最後に、転職を成功させるために押さえておきたいポイントをお伝えします。
転職を成功させるポイント①:求人の探し方は特殊
一般の保育士に比べて、病児保育の保育士の求人は多くありません。
そのうえ、密かに人気がある仕事のため、非公開求人となっていることも!
求人情報サイトで普通に検索しても出てこないことも多いので、登録制の転職サイトや人材紹介会社を利用しましょう。
転職を成功させるポイント②:訪問型はシステムをチェック
非施設型・いわゆる訪問型の病児保育の場合、病気の子どもがいない場合、その日の仕事がないというケースもあります。
待機時間に対して給料が支払われるのかどうか事前に確認しておく必要があります。
保育を行わなくても拘束時間が発生した場合の対応については法人によって異なるので、チェックし比較しておきましょう!
転職を成功させるポイント③:免疫力をつけておく
体力が必要なく、ゆったりとした保育ができるというメリットがある反面、対応するのは病気の子ども。
自分が病気に感染するリスクだって覚悟しておかなければなりません!
特に感染力の強い病気の子どもを預かるような施設への転職を考えている場合は、自分の免疫力を高めておくことが大切です。
日頃から栄養や睡眠を十分にとることや、予防接種を受けておくことなど、仕事を始める前からできることをしておくと安心ですね。