子どもを預かる施設と言えば「保育園」が真っ先に頭に浮かぶでしょう。
保育園は子どもを預かる「保育施設」の一部であり、「企業内保育」や「院内保育」も保育施設の一つです。
これから転職を考えている方へ、企業内保育の仕事内容や待遇、求人探しのポイントについてご紹介します。
目次
企業内保育ってどんな仕事?主な仕事内容とは
保育施設の一つである「企業内保育」とは、職場復帰を早期に考えるお母さんや、子どもを預ける保育園が見つからないお母さんの為に企業が用意した保育園です。
企業内にあったり、企業に隣接している事がほとんどで、待機児童問題の解消に一役かっていたり、「働きやすい職場」の象徴としても人気があります。
企業内保育では主にどのような業務を行うのか紹介します。
企業内保育の主な仕事内容①:一般的な保育業務
朝の受け入れから夕方の降園までの間、日中の活動や食事、午睡、おやつなど、通常の保育園と同じような保育業務を行います。
企業によっては、夜勤勤務の社員の子どもを預かるため、夜間保育を実施している施設もあります。
企業内保育の主な仕事内容②:保護者の支援
1日の子どもの状態の引き継ぎや、発達について気になる事があれば報告を行います。
通常の保育園よりは社員の子どもを預かっている分、密に連携が取りやすくなります。
保護者としても企業内で働く保育士は我が子の事をよく知る「一番の理解者」として頼る事が多いため、
相談に乗るだけでなく、保護者の悩みを解決できるだけの知識も必要となります。
企業内託児所の1日のスケジュール例
07:30~:子どもの受入れ準備、環境設定、換気、掃除
08:00~:子ども受入れ、自由遊び(室内、遊具あそび)
09:30~:朝の集まり、歌、挨拶
10:00~:おやつの時間
10:30~:施設訪問、体操、ふれあい
11:30~:昼食
12:00~:片付け、トイレ
12:30~:午睡
13:00~:順次休憩(30分ほど)
14:30~:起床、トイレ
15:00~:おやつ
15:30~:お散歩、公園
16:30~:順次降園、準備
17:30~:片付け、掃除
18:00~:退勤
企業内保育の給料や待遇はどのくらい?実際の求人例も紹介!
気になる企業内保育の給料は通常の保育園と比べてどうなのか、求人例も含めて紹介します。
企業内保育の給料や賞与について
平均年収 | 310万円 |
平均月収 | 17~25万円 |
平均賞与 | 50万円 |
厚労省:賃金構造基本統計調査
「企業内保育」は雇用携帯、企業の規模によっても大きく給与形態が異なるため、おおよそのデータとなります。
企業内保育の求人例
求人例その①
勤務地 | 東京都新宿区 |
勤務時間 | 8:00~19:00のうち8時間 |
月給 | 23.3万円~25.3万円 |
賞与 | 年2回 |
手当 | 交通費支給 (月5万円まで)、昇給 (年1回)、有給休暇、社会保険加入など |
求人例その②
勤務地 | 静岡県焼津市 |
勤務時間 | 6:30~20:00のうちシフト制 (6~9h) |
月給 | 21.3万円~ |
賞与 | 年2回 |
手当 | 退職通勤手当 (月5万円まで)、資格手当、役職手当、残業手当、家族手当 |
保育士から企業内保育に転職する魅力とは?
一般的な保育園から企業内保育に転職する際のメリットや、魅力を3つ紹介します。
保育士から企業内保育に転職する魅力①:ゆとりのある保育が行える
一般的な保育園とは異なり、企業内保育では運動会や発表会、保育参観といった行事はありません。
それは、子どもの保護者はその企業で働く社員で同じ日に休みを取れないという理由があるからです。
そのため、保育士は行事の準備やプレッシャーに追われることなく、毎日を子ども達とゆったりと、一人ひとりと密に関わることが可能です!
保育士から企業内保育に転職する魅力②:残業時間が少ない
保育士として働いていけないという理由に「残業の多さ」や「過酷な労働条件」という事が挙げられます。
日々の保育でも忙しい中、毎月休みなく行事を抱える一般的な保育園では、残業は当たり前となっています。
それに比べて企業内保育は大きな行事もなく、残業というのもほとんどありません。
もし残業があったとしても、しっかりと「残業手当」が支給されるという点も大きな魅力でしょう。
保育士から企業内保育に転職する魅力③:待遇が良い
企業内保育で働く際は、ほとんどがその企業の「社員」として雇用されます。
ですので、その企業水準の給与が支払われたり、何と言っても企業ならではの「福利厚生」の充実も魅力の1つです!
しかし「企業の社員」ということは、その企業が倒産した場合は「職を失う」といったリスクもあるため、企業選びは慎重に行いましょう。
保育士から企業内保育への転職を成功させるポイント
魅力的なポイントが多い企業内保育所ですが、その分一般的な保育園と比べると募集を見つけにくいのが難点です。
そんな企業内保育への転職を成功させるポイントを3つ紹介します。
転職を成功させるポイント①:企業選びが重要
「企業内保育であれば、どこでも好条件」という考えは大きな間違いです!
企業内保育の平均収入が幅広いのは、企業の規模や雇用形態の違いによって大きく異なるからです。
大企業の企業内保育であれば安定した収入で、安定的に働く事が出来ますが、そういった求人はかなりの倍率になります。
かと言って、小さな企業であれば正社員として契約が結べなかったり、最悪「倒産」の可能性も出てきます。
大企業ばかり狙っていても一向に職が決まらない、適当に選んでいたら後悔するので、求人選びは慎重に行いましょう。
転職を成功させるポイント②:転職エージェントを使って情報収集
一人で転職活動を行っていては、情報不足という落とし穴に陥りがちです。
好条件の求人というのは「非公開」になっている事も多く、こういった非公開求人の情報を得る為にも「転職エージェント」のサービスを利用しましょう。
転職エージェントの中でも、保育業界に特化した転職エージェントサービスがオススメです。
自分の希望に沿った求人を紹介してくれたり、希望する企業の詳細な情報を教えてくれるなど、サービスはとても充実しています。
転職を成功させるポイント③:勤務時間や労働環境をチェックする
希望する転職先の勤務時間や労働環境を調べることも大切ですよ!
企業内保育は社員の子どもを預かるので、その社員の勤務時間によっても変動する事は珍しくありません。
求人に掲載されている時間外での勤務もあるのかなどを調べておくことで、転職後に「思っているのと違う!」ということも避けられるでしょう。