児童養護施設の仕事内容や給料とは?保育士の求人探しや転職活動のポイントについて

保育士の仕事の場は保育園だけではありません。

保育園を含む児童福祉施設には様々な種類があり、その中には児童養護施設もあります。

何らかの事情で保護者と一緒に暮らすことができない子どもたちが集まる児童養護施設でも保育士が求められています。

ここでは、児童養護施設に転職を考えている保育士さんのために、仕事内容や待遇、転職活動に役立つ情報をお伝えします。

児童養護施設ってどんな仕事?主な仕事内容とは?

児童養護施設と保育園の違いはいろいろありますが、まず大きく違うのは入所している子どもの年齢。

ほとんどの児童養護施設には2歳から18歳までの子どもが生活しています。

また、子どもたちにとっては家の代わりでもあるため、24時間体制で仕事を行うというのも大きな特徴です。

具体的な仕事内容を見ていきましょう。

児童養護施設での主な仕事内容①:子どもの保育

保育士として児童養護施設で働く場合、6歳までの子どもと関わることがメインとなりますが、小学生以降の子どもの勉強を見たりすることもあります。

基本的には子どもたちと一緒に遊びや様々な活動を行ったり、年齢に合わせたお世話を行ったりします。

着替えや食事、排せつなど身の回りのことを自分でできるようになるまで手助けするのは保育園でも同じですよね。

24時間体制なので、夜間は子どもが安心して眠れるよう見守ります。

児童養護施設での主な仕事内容②:保護者の役割を行う

保育園と大きく違うのは、保育士が子どもの親代わりになるということ。

保護者が行うような家事や買い物、学校行事への参加なども行います。

食事は専門のスタッフが用意するケースが多いですが、洗濯や掃除をしたり、子どもの服や文具の用意、学校や幼稚園が休みの日に一緒に外出したりするのも保育士の仕事。

いずれ子どもが自立し生活できるような援助を行います。

保護者から受けられない愛情を、代わりにたっぷりと与えるというのも大切な役割ですね。

児童養護施設での主な仕事内容③:環境設定や行事の準備、打ち合わせ

保育園と同様に子どもが安心して楽しく過ごせるよう環境設定も行います。

また、行事や活動の準備をしたり、スタッフ同士で打ち合わせを行い子どもについて共通理解を深めます。

子どもと関わること以外の仕事はこのような準備や打ち合わせがメインとなり、保護者対応がないというのが保育園との違いです。

保護者の対応は保育士ではない専門の職員が行います。

児童養護施設における1日のスケジュール例

06:00~:起床、朝食やお弁当の準備
06:30~:子どもを起こす、朝食、学校への送り出し
08:00~:子どもを送り出したら施設の掃除・洗濯
09:00~15:00:休憩
15:00~:子どもを迎え入れる、おやつ準備など
16:00~:夕飯の支度
18:00~:夕飯
19:00~22:00:洗濯・入浴等の世話、子どもと過ごす
22:30~:子どもが寝室に行ったら片付け

 

児童養護施設の給料や待遇はどのくらい? 実際の求人例も紹介!

児童養護施設で働くのは、責任も重く簡単なことではありません。

その分、給料も気になるところですよね。ここでは、平均的な給料や実際の求人例をご紹介します。

児童養護施設の給料や賞与について

平均的な給料(月収)

20万円程度

平均的な賞与

年1~2回 (3~5ヶ月分)

※支給額は施設によって変わってきます。

病児保育の求人の一例

求人例その①
勤務地 三重県津市
勤務時間 日勤 8:00~17:00
早番 7:00~16:00
遅番 12:00~21:00
当直 14:00~13:00
(仮眠 22:00~5:00)
月給 20.4~21.7万円
賞与 あり
手当 退職金制度、産休育休介護休暇あり、住宅手当、交通費支給、社会保険完備

>>求人の紹介ページ

求人例その②
勤務地 神奈川県足柄下郡
勤務時間 シフト制
月給 20.1万円~
賞与 4.75ヶ月分
手当 退職金制度、産休育休あり、職員宿舎あり、調理・夜間対応手当

>>求人の紹介ページ

保育士から児童養護施設に転職する魅力とは?

児童養護施設は保育園とは全く違う環境です。

転職するとどのようなメリットがあるか見ていきましょう。

保育士から児童養護施設に転職する魅力①:収入が増える

児童養護施設は24時間体制のため、夜勤があります。

そのため、一般的な保育園よりも給料が高くなるケースがほとんど。

夜勤は負担もありますが、手当てがつく分収入が増えるという意味ではメリットがあるでしょう。

保育士から児童養護施設に転職する魅力②:より子どもと密接な関係を作れる

保育園では子どもは決まった時間に登園し、保育が終わったら家庭に帰っていきますが、児童養護施設は子どもの家代わりでもあります。

そのため、保育園よりも子どもとの関係は密接になり、愛着関係が強くなります。

児童養護施設から卒業した子どもとの交流も多く、子どもとの結びつきが強い仕事なのでやりがいが大きいと言えるでしょう。

保育士から児童養護施設に転職する魅力③:保護者対応がない

子どもとの関係は強くなりますが、保護者とは関わる機会がないというのも大きな特徴。

保育園での保護者対応がつらかったという人にとっては、保護者対応をしなくてよいというのはメリットですよね。

決してラクな仕事ではありませんが、保護者との関係に難しさを感じて保育士の仕事を諦めようとしていた人は、転職先として考えてみてもいいかもしれません。

保育士から児童養護施設に転職を成功させるためのポイント

最後に、児童養護施設で働くために動き始める前に、覚悟しておくべきことと転職活動のポイントをお伝えします。

自分に合った施設と出会えることを願っています。

転職を成功させるポイント①:仕事中心の生活を覚悟すべし

児童養護施設で過ごす子どもは、虐待を受けていたり保護者が亡くなっていたりと心に傷を抱えている子が多いです。

その子たちの心のケアをしながら親代わりの存在となる、とても責任も背負うものも重い仕事ということを理解し、それでも働きたいと思えることが大切です。

そして、夜勤もあるため生活リズムを整えるのが難しい仕事でもあります。

中には、自分のプライベートの時間も子どもと外出したりと、施設の子どものために使う保育士さんもいます。

まさに仕事中心の生活になるということを覚悟しておく必要があるでしょう。

転職を成功させるポイント②:求人情報を比較

児童養護施設の職場環境は施設によって様々です。

難しい仕事であることは変わらないので、より条件のいい働きやすい職場に応募したいですよね。

そのためにも、求人情報は細かくチェックして複数を比較するようにしましょう。

転職サイト等を利用して、より有利な条件で転職できるよう、焦らずしっかりと探して下さい。

転職を成功させるポイント③:施設を見学する

児童養護施設がどのような場所なのか、実際に見たことのない人もいるのではないでしょうか?

働く前に、まずは児童養護施設を実際に見学して、保育士の仕事内容や子どもたちの様子、施設の雰囲気を肌で感じることが大切です。

より温かい雰囲気で、スタッフも子どもたちも楽しそうに過ごしている施設を選びたいですよね。

働きたいと思える場所を見つけるためにも、スタッフとも自分から話をしてみて下さいね!

編集部

編集部
良い職場が見つかりますように!