この記事では、保育士から子育て支援員転職したリサさんに、転職エピソードをインタビューしています。
リサさんよろしくおねがいします!
私は保育士として5年間働いた後、子育て支援員に転職しました。
いまの仕事内容や待遇、転職方法についてお話ししたいと思います。
目次
保育士と子育て支援員の主な違いとは?
転職前(保育園) | 転職後(子育て支援員) | |
給料 | 20万円 | 22万円 |
賞与 | 2ヶ月分 | 3ヶ月分 |
勤務時間 | 7:00~19:00 | 9:00~17:00 |
残業時間 | 20時間 | なし |
年間休日 | 100日 | 105日 |
男女比 | 全員女性 | 男性1割:女性9割 |
保育士から子育て支援員に転職「普段の仕事内容とは?」
いま勤めているのは、保育所併設型の地域子育て支援室です。
最近は、大抵の子育て支援室には保育士が常勤することになっています。
子育て支援室では、未就園・未就学の親子を対象に、遊べる場の提供や、子育てに関する講座・行事の開催、子育てに関する相談などを行っています。
利用した子どもの発達を見ながら、子どもが楽しく、安心して遊べる場の提供を行い、お母さんたちの悩みに答えています。
絵本講座・離乳食講座・季節の行事等、様々な子育てに役立つイベントを企画することもあります。
また、イベントの開催情報を地域広報誌に載せるので、その文章の校正を行うこともありますね。
そして、一日の終わりには日誌・利用者の名簿などを記入し、月に1度、関係機関に報告をします。
ときどき、出張で業務をすることもあります。
出張の中身としては、「子育て支援事業」は市からの委託を受けて行っているので、関係機関との連絡会や、会議等に参加する等です。
子育て支援員のやりがいや面白さとは?
子育て支援室は、毎日色々な人達が訪れる出会いの場です。
そのため、人見知りせず、誰とでも会話するスキルが必要とされます。
難しさもありますが、様々な人の考え・生活などに触れることができるのは、この仕事ならではの面白さです。
また、これは保育士とも似ていますが、長い目で子どもの発達を見ていくからこそ、子どもの成長の様子がよくわかります。
赤ちゃんだった子ども、お母さん歴が間もなかったお母さんが、だんだん成長をしていく姿をじっくりと見ることができます。
保育士のときと比べると、保護者との距離感が近いので、保護者のいろいろな想いに触れることができるのも魅力に感じています。
また、子育て支援室の中だけでなく、他の支援室や公立との連携や、情報交換が出来ることも大変勉強になっています。
仕事で大変なことや不満に思っていることとは?
クラス保育の保育士と違い、常に大人(保護者)の目にさらされています。
言動に注意をしないと、すぐに関係機関に苦情が来るようです…
製作物もけっこう多く、常に作っている感じです。
訪れる親子は未就園の小さな子どもばかりなので、製作もやれることが限られてきます。
利用者対応をしながら製作をするので、残業はしませんが、けっこう忙しいです。
また、子育て支援室に来る人数は、日によってばらつきがあります。
大勢が訪れた時は、まんべんなく、分け隔てなく対応しなければならないので、平等に接することはなかなか大変です。
子育て支援員になって良かったこととは?
保育士として、クラス保育では経験できない、不特定多数の子ども達と接することができます。
保育所に入所前の生まれたばかりの赤ちゃん、1ヶ月検診を終えたばかりの小さな赤ちゃんと接することが出来るので、
子どもの発達を1から間近で見守っていくことができます!
また、季節の行事を親と子どもと一緒に楽しむことができます。
親御さんとの会話の中で、いろいろな話題に常に対応する必要があり、最初は大変でしたが、少しずつ慣れ、話の引き出しも増えたように思います。
今の仕事は、人として、とても成長させてもらえる仕事だと思います!
民間の子育て支援室ですが、市の委託で開所しているので、市や公立の支援室・保健師さんとの連携が取れることも魅力の1つです。
1つの保育園や支援室にとどまらず、いろいろなところから情報が入ってくるので、新鮮な気持ちになれます。
保育士の経験が活かされていると思うときは?
今や、保育士の職務は「子どもの保育をすること」だけではありません。
「保護者支援」も重要な役割ですし、保育指針にもこのことが明記されています。
子育て支援員として、子どもの成長を見守りながら、保護者の支援をしていくことは、保育士の仕事そのものと言っても過言ではないと思います。
「子育て支援員」はまだ広く知られていない仕事なのかもしれません。
しかし、保護者と「子育てをしていくヒント」を一緒に考えられるのは、子どもの専門家である保育士だからこそできることです。
元保育士さんなら、必ずスキルが活かせられる仕事だと思っています。
子育て支援員の仕事に興味を持った経緯について
保育所併設型の子育て支援室では、「子育て支援員」としての募集ではなく、大きく保育士として募集され、配属されるケースもあります。
自分の場合はそのようなケースでした。
私の場合は、「子育て支援業務」が保育士の業務となっている中で、
「子育て支援室に携わってみたい!」
という気持ちが以前からあったので、子育て支援室への配属は嬉しかったです。
また、自分自身も子育て中のため、クラスを持つ保育士と比べ、お休みを取りやすく、働きやすいことにも魅力を感じました。
保育士から子育て支援員になる転職方法とは?
子育て支援員をするなら、保育士資格や幼稚園教諭の資格はあった方が良いと思います。
もちろん、資格は必須ではありませんが、業務の中ではその知識や経験が活きる場面がたくさんあります。
子育て支援員の求人は、ハローワーク等にもあまり出ていないので、直接問い合わせてみるのもいいですね。
あとは、「保育士バンク」などの、保育士専門の求人サイトを使って、仕事を紹介してもらうのもいいと思います。
保育資格を持っていない方なら、都道府県ごとの子育て支援員の講座を設けているところもあるので、それらを受講してみるのも役立つと思います。
保育士から子育て支援員になった感想
保育士には保育士の、支援員には支援員ならではの、仕事の難しさがあります。
たしかに一度に大勢の子どもを見る必要はないので、その点は保育士よりは楽です。
ただ、毎日同じ子供と顔を合わせるわけではないので、その変化を見抜く、観察力が必要になってくると思います。
また、保護者や関係機関の方など、いろいろな方と会う機会があるので、人見知りが激しい人には難しい仕事かもしれません。
まだまだ子育て支援室の認知度は低く、重要性もあまり理解されていないと感じる場面がよくあります。
これからは、そういったことも伝えていくのも大事な職務になると思っています。
子育て支援員に興味を持っている保育士さんへ
「保育士から転職」というよりも、「保育士の延長線上に、支援員の仕事がある」というのが正しい認識です。
それぞれ関係のない仕事ではなく、「保育士として支援員をする」という気持ちが大事だと思います。
支援員には支援員ならではの大変さもあります。
ですが、その分やりがいを大変感じる仕事でもあります!