この記事では「保育士さんのうつ病」についてお話ししたいと思います。
「あなたは今、仕事が辛いですか?」
辛くて辛くて、とても落ち込み暗い気持ちが続いていたら…
もしかして、うつ病にかかっているかもしれません。
うつ病は“心の風邪”と言われるくらいで、誰でもなる可能性がある病気です。
未知の部分が多い病気ですが、過度のストレスが原因になると言われています。
特に、人間関係のストレスと、環境の変化が誘因になることが多いようです。
目次
「毎日が楽しくない…」保育士はうつ病にかかりやすい?
保育士は常に、ケガがないように子どもの動向に気を配ったり、保護者の対応や他の保育士との関係にも気を使ったりなど、人間関係がストレスとなりやすい仕事ですよね。
自分の感情をいつもコントロールしないといけませんし、体力的にもきつい仕事です。
そのため、保育士はうつ病になりやすい職業であるといえます。
また、うつは真面目な人がなりやすい病気ですが、保育士も、子どもの見本となる先生という仕事柄、やはり真面目な人が多いですよね。
あなたは大丈夫?こんな症状が出ていたらうつ病かも…
「もしかして、自分はうつなのかも?」と思ったら、チェックしてみて下さい。
こんな症状は出ていませんか?
・体がだるくて仕方がない、何をするのも億劫
・落ち込んだり悲しくなって泣きたくなる
・眠れない、寝付けなかったり夜に目が覚める
・食事が全然おいしくない、食べたくない
・普段なら楽しいことが、全然楽しめない
・人に会いたくない
・胸やのどが塞がるような感じで息苦しい
・物事を悪い方に考えてしまう、悲観的
・自分はつまらない人間だとか死にたいと思う
うつ病っぽいなと思ったら、まずはお医者さんに相談を
単に「落ち込んだ」とか、「疲れちゃった」という場合は、一晩ゆっくり寝たり、友人にグチったりしたら、元気になれるものですが、
うつ病の場合は、自分の力で簡単に治せるものではありません。
なるべく早く、受診することをお勧めします。
精神科や神経科もうつ病を扱っていますが、もっと重い精神疾患の患者さんも来られることがありますので、
心療内科やメンタルクリニックの方が、抵抗感なく行けるのではと思います。
うつ病のときはどんな治療をするの?
眠れないとか、不安感が強いとか、ときどき感情の抑えがきかなくなるなど、様々な症状に合わせて薬を処方してくれます。
初めての方でしたら、いきなり強い薬が出るということはありません。
軽めの薬から始めて、様子を見ながらの処方になります。
「一旦薬を飲み始めたら、依存してしまうのでは?」
と心配になるかもしれませんが、依存性が出るのは、よほど強い薬の場合ですので、まず大丈夫と思って処方通りに服用して下さい。
患者さんの話を聞きながら、問題を患者さん自身で乗り越えられるように援助してくれるのがカウンセリングです。
しかし、医師ではなく臨床心理士が行うものなので、保険がききません。
だいたい一回の面接で5千円~が相場のようです。
心療内科や精神科の医師でも、ゆっくり話を聞いてくれたり、心理療法的なアプローチをしてくれるところもありますので、自分に合うところが見つかるとよいですね。
うつ病は、治療に長い時間を要します。数か月~数年かかる人もいます。
風邪などと違って、一度病院に行けば治るというものではありません。
辛い状態がまだまだ続くのかと思うと、それだけで憂鬱になりそうですが
「病院に行ったのに治らない、どうして?!」
と思うと余計に悲観的になってしまいます。
休職?退職?うつ病の時、保育園はどうしたらいい?
できることであれば、すぐにでも休職することをお勧めします。
年度途中であったり、行事がせまっていたりしたら、休みにくいかもしれません。
真面目なあなたなら、なおさらです。
でも、保育士の代わりはいますが、あなたの人生は誰も代わってくれません!
もちろん、職場に迷惑はかかりますが、誰か保育士が働けなくなってしまった時に、何とかするのも上司の仕事です。
子どもたちだって、元気なあなたに会いたいはず!
言い出しにくいことでしょうが、医師と相談しながら、診断書を書いてもらい上司に相談してみましょう。
治療のために、休むことが必要な病気なのです。
「全然、悪いことではありませんよ。」
労働者の権利です。
保育園の退職・転職はちょっと待って!
お休みは取れたけど、この先どうしよう…
「結局、この職場をやめなければうつ病は治らないのでは?」
と思っているあなた、少しだけ待って下さい。
うつ病の時は、正常な判断ができない
うつ病の時は、普段なら、やり過ごせるようなことも、悲観的に考え過ぎたり、感情が高ぶって理論的に考えられなくなったりしています。
そのため、退職・転職といった大事なことを、正常ではない状態で決めない方がいいです。
「勢いで退職してしまい、後から落ち込んで悪化…」ということがないようにして下さい。
どうしても退職を希望する場合は、必ず、信頼できる人に相談してからにして下さい。
退職してしまうと経済的に困らないか?
退職してしまうと、職場の健康保険が使えません。保険を使えるように、休職にしておく方がよいと思います。
また、職場によっては、休職中も少し給与が出たり、休業補償が出たりする場合もありますので、休職する際には就業規則を確認しておきましょう。
うつの時は環境を変えない方がいい
うつ病というのは、ストレスだけでなるものではありません。
昇進や結婚などのおめでたいことでも、その環境の変化が引き金になってうつになる場合があります。
そのため、できるだけ環境を変えない方がよいです。転職は、うつを悪化させることにもなりかねません。
うつ病のままでは転職活動がしんどい
就職活動では、自分を思い切りアピールしないといけません。
すごくエネルギーが要りますし、前向きな気持ちでないと、自分の良い所は挙げられませんよね。
悲観的になりがちなうつ病の時は、元気を出して就職活動をするのは辛いと思います。
うつ病で悩んでいる保育士さんへ
うつ病の辛さは、人にはわかってもらえない、本当にどうしようもないほどですよね。
実は私自身も、うつ病になったことがあるので、その辛さがよくわかります。
仕事が原因でなったのではないのですが、始めは言いたくなくて隠して仕事を続けていました。
でも、保育士はいつも元気でないといけませんよね。
無理をしたせいで、治るのも長引いてしまったと今は思います。
2度目になった時は、職場に事情を説明して休職させてもらい、薬もしっかり服用したので、驚くほど早く治り、復帰することができました!
うつになって、ただ1つ良かったと思うことは、
「普段はそんなにマジメでもなく、かなり楽観的な性格の自分でも、うつになるんだなぁ」
ということがわかり、無理をしないようになりました。
また、悲観的な人の気持ちも理解できるようになり、愚痴や悩みなどを以前より親身になって聞けるようになりました。
うつがきっかけで、自分自身も、他人も大切にするということが少しわかったと思います。
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