保育園でのお昼寝の時間はおおよそ、13時から15頃までに設けられていることが多いです。
この時間に子どもたちは休息を取り、先生たちは職員会議をしたり、クラスの困りごとを話し合ったり、保護者への連絡帳を書いたりしています。
時折、保育士は子どものお昼寝中に休憩しているだけでは?と言われることがありますが、
幼稚園のように午後早い時間で子どもたちが降園するわけではないので、職員同士が意識を合わせる時間はどうしても開所中のどこかの時間帯になってしまうのです。
保育士の先生たちも、子どもたちの休息の時間を利用して、話し合いをしていると理解するとよいと思います。
スムーズなお昼寝時間の過ごしかたを考えていきますね。
おさらい、保育園におけるお昼寝の目的
保育園にいる子どもたちは、朝早くから父母の出勤に合わせて生活しています。
幼稚園児であれば、大体9時頃に登園しますが、保育園児は乳児であっても7時頃から登園が始まります。
朝方のリズムで集団生活を過ごす幼い子どもたちのため、「午睡など適切な休息をとらせ、
心身の疲れを癒し、集団生活による緊張を緩和する」と保育指針では述べられています。
お昼寝には、精神を安定させ、夕方まで元気に過ごすことができる効果がありますが、午後の長いお昼寝時間を取ると、夜の寝付きが悪くなることもいわれてもいます。
近年では、年齢が上がってくると個性に合った休息の取り方について見直していく動きが出ているようです。
保育園での長い一日を元気に過ごすために、個性に合ったお昼寝の取り方が必要と考えられるでしょう。
寝かしつけを上手にこなすポイント
寝かしつけのポイント①
0歳児の赤ちゃんの場合、眠気でぐずってしまわずにご飯やミルクがちゃんと摂れるように、午前寝に誘ってあげることがあります。
10時台に30分以内の午前寝を取ることで、給食もすっきりした状態で食べられます。
午前の遊び中に機嫌が悪くなってきたり、甘え泣きをしてきたら、抱っこかおんぶしてあげるとそのまま寝付いてしまうことが多いです。
寒い時期は足が冷えると目が冴えてくるので、靴下をはかせたり、おくるみで下半身を覆ってあげると、眠気を誘いやすいですね。
このくらいの赤ちゃんは、遊んでくれる保育士のことは選ぶことがありますが、おんぶしてくれる保育士をえり好みすることはそんなにないと思います。
寝かしつけのポイント②
1歳位の乳児さんは、保育園の早めのお昼ご飯を食べている間に眠くなってしまって、むしろ食べ終わるまで起こしている必要がありますが、
その時期を過ぎると、ご飯を食べてパワー復活し、お昼寝前にはしゃいでしまうことがあります。
その時期の乳児さんの場合、絵本などで一斉にお昼寝の雰囲気を作るよりも、一人ずつお布団のお部屋に案内することで「ひとりの時間」を感じさせると、落ち着きます。
トイレを済ませ最初の1、2人が布団に行くとき、その日のリーダーの先生としっかり「おやすみなさい」の抱っこをして、
布団に待機していた先生が静かに寝かしつけてあげると、次の子どもたちも流れに乗って寝付きやすいです。
布団やタオルで体を包み、トントンとゆっくりしたリズムを背中に与えていきます。
眉間のあたりを優しくなでながら子どもの顔に影を作ってあげるようにすると、目を閉じたくなり、眠りにつきやすくなります。
寝かしつけのポイント③
今日はよく寝るだろうね、とよく保育士同士で話した日は、2パターンあります。
まずは「たくさん外で遊んだ日」です。
くたくたになるまで外遊びを楽しむと、やはりお昼寝も深く、午後の情緒も安定しますよね。
ですので、遊びきることが、なによりのポイントです。
お昼寝の時間が近づいてきたら、「今日はお花を見られて楽しかったね」「カタツムリいたね」などと楽しい遊びを振り返りながら、
ふだんから寝付きにくい子とのスキンシップを意識して多く取るようにします。
安心した気持ちで満足すると、寝付きやすいですね。
あとひとつよく寝る日だと思うのは、意外にも「薄曇りの日」です。
薄暗くて夕立が起きそうな日はおやつの時間まで全員ぐっすり寝ていた、ということが多かったです。
そんな日のお昼寝へのお誘いは、子どもたちの好きな絵本を全員に向けて読んであげると、曇りの日のさみしい気分にならず、落ち着いて入眠できるかもしれません。
そして間違いなくよく寝るのは「プール遊びを満喫した日」です。
晴れて明るい日でも、涼しいお部屋を用意してあげればたいていの子どもたちはぐっすりと眠ります。
寝かしつけのポイント④
このように考えますと、ピーカンなお天気のもとクラス全員で遠くまでお散歩して遊びきったら、
先生だけはクタクタ、子どもたちはとても眠る気になれずに興奮している!なんていうこともあるのですね。
実は、先生も実際に一緒に寝てしまうと、大抵の子も眠りに落ちてしまうものです。
添い寝してトントンしてあげているときに、うっかり眠ってしまった先生の寝息は、深くてゆっくりしています。
そのかすかな音は、こどもたちの眠気も誘います。
寝かしつけのポイント⑤
また、体調がすぐれず、寝たいのに寝付けない場合もあります。
発熱前などは不自然に眠り始めてしまうことが多いですが、咳や鼻づまりだとなかなか眠れません。
咳の出る子は、布団の上半身部分を少し高くして上げると、呼吸が少し楽になります。
鼻づまりの子は、鼻水をよく取ってから、小鼻のあたりを親指と人差し指で優しく揉んであげると、鼻の通りが一瞬良くなり眠りやすくなりますよ。
2歳児以上の寝かしつけのポイント
2歳児クラス以上になると、体力がついて眠れない、暇なので他の子を起こしてしまう、ということが起きてきますね。
しかし想像力が育ってくるので、布団に入ってからも保育士の言葉がけを聞くことができるようになってきます。
「1、2、3、4、・・・」と数を数えたり、「今日のおやつは何だろうな~お昼寝上手な子におてつだいしてもらいたいな~」というような言葉がけも聞いています。
語りを上手に使って、先生の話に耳を傾けるような雰囲気に持って行けると、だんだんと落ちついていきます。
保育指針にもあるように、お昼寝は個性があって当然なので、他の子に迷惑をかけないように休息の時間を過ごせれば良いとも考えられますね。
先生の事務テーブルのそばに寝かせて、だまって先生たちの話に参加していたり、早めにパジャマから着替えさせて少しお手伝いしてもらうというのも、ありだと思います。
まとめ
保育園のお昼寝は、夕方まで集団生活を送る保育園児にとっては大事な休息の時間ですが、それぞれの体力によってだいぶばらついてしまうのも自然ともいえます。
また、年長さんのクラスでは、就学に向けて昼寝の時間を取らずに静かな読書やお絵かきの時間にすることもあります。
年上のクラスにお邪魔すると、意外に体内リズムと合っていて子どもが快適に過ごせることもあります。
静かに過ごせる子であれば、臨機応変に対応してあげることもできると良いですね。
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