子どもの障がいの有無を問わず、どの保護者にも働く権利はあります。
誰もが安心して仕事できるよう、障がい児専門の保育事業が求められてきています。
保育士の経験を生かして、障がい児保育の職場で働きたいと思っている人に、転職のための情報をお伝えします。
目次
障がい児保育ってどんな仕事?主な仕事内容とは
障がい児保育には、施設型保育、訪問型保育があります。
また、施設型には通園だけでなく入所型のものもあります。
このように様々な形態で障がい児保育が行われていますが、共通する主な仕事内容は次の3つです。
障がい児保育の主な仕事内容①:障がい児の保育
障がい児保育は、一般の保育園よりもさらにきめ細やかな関わりが必要です。
障がいの内容も程度も子どもによって違うので、一人ひとりに合わせて適切な援助をしなければなりません。
そのため、子どもの受け入れは少人数なのに対し、保育士の数は多くなります。
さらに訪問型では、マンツーマンで子どもの自宅で保育を行います。
薬の投与なども必要や条件に応じて行うことがあります。
障がい児保育職の主な仕事内容②:送迎や保護者の支援
施設によっては、子どもの送迎も行います。
朝自宅まで迎えに行き、帰りは保護者が施設まで迎えに来るというパターンが多いようです。
障がい児を育てながら仕事をする保護者の悩みを聞いたり、子どもの様子を伝えたりしながら、保護者との関係を作っていくのも大きな仕事です。
障がい児保育の主な仕事内容③:環境設定・行事準備・打ち合わせ・書類作成
保育園と同様、子どもたちが毎日楽しく安全に過ごせるよう、環境設定や片付け、清掃などももちろん行います。
また、行事もとても多いので、その計画や準備、打ち合わせなどもあります。
子どもの記録など書類作成など、保育以外の仕事内容は保育園とほぼ変わりません。
主な一日の流れ
9:00~ | 出社・朝礼・清掃 |
9:30~12:00 | プログラムの計画と準備・電話対応 |
12:00~13:00 | 昼休み |
13:00~14:00 | プログラムの計画と準備・電話対応 |
14:00~15:00 | 学校へお迎え |
15:00~17:00 | プログラムの実施 |
17:00~18:00 | ご自宅へお送り・評価記録の記入 |
18:00~18:30 | 評価ミーティング・掃除 |
18:30~ | 退社 |
障がい児保育の給料や待遇はどのくらい? 実際の求人例も紹介!
障がい児保育は一般の保育園と違って、保育士一人当たりが少人数の子どもをきめ細やかに見ていくという特徴がありますね。
では、給料や待遇はどのように違うのでしょうか。ここでは、平均的な給料や実際の求人情報をご紹介します。
障がい児保育の給料や賞与について
平均的な給料(月収)
25万円程度
平均的な賞与
年2回
※支給額は施設によって変わってきます。
障がい児保育の求人の一例
求人例その①
勤務地 | 東京都 荻窪・東雲・初台・西巣鴨・中村橋 |
勤務時間 | 7:30~19:00のうち8時間 |
月給 | 24.5万円(常勤勤務7年の場合) |
賞与 | 2ヶ月分 |
手当 | 社会保険完備、借り上げ寮あり、住宅手当、交通費支給など |
求人例その②
勤務地 | 東京都16区 |
勤務時間 | 8:00~18:00 |
月給 | 29万円(実務経験7年、保育士資格あり) |
賞与 | 2ヶ月分 |
手当 | 寮あり、住宅手当、ひとり親手当、交通費支給など |
保育士から障がい児保育に転職する魅力とは
障がい児保育の特徴や保育園との違いについて見てきましたが、実際に転職して障がい児保育を行うとなると、どのようなメリットがあるのか考えてみましょう。
障がい児保育に転職する魅力①:一人ひとりとじっくり関われる
保育園の集団保育と比べると、少人数を相手にするので、一人ひとりとじっくり関わることができるという良さがありますね。
訪問型ではマンツーマンなので、より愛着関係をつくることができるでしょう。
障がいを理解しその子に適した関わりを行うのは難しいですが、毎日成長をそばで感じられる喜びもあるはずです。
障がい児保育に転職する魅力②:責任とやりがいを感じられる
障がい児保育の現場でも保育士不足で、特に若い保育士が求められています。
そのため、転職するとすぐに責任のある仕事を任される可能性が高いです。
また、障がい児保育はニーズに合わせて新しく事業を始めるところも多く、保育理念や保育計画、行事など模索中の職場もあります。
計画や行事のアイディアを求められるなど、主となって進めていくこともできるかもしれません。
責任ややりがいを求めている人にはぴったりの職場と言えるでしょう!
障がい児保育に転職する魅力③:資格や経験で優遇されやすい
保育士資格を持っていると資格手当がついたり、実務経験によって給与の面で優遇される職場もあります。
障がい児に関して詳しくなくても、保育経験や子育て経験があると採用されやすかったり優遇されたりするので、転職しやすい職場と言えますね。
保育士から障がい児保育に転職を成功させるためのポイント
保育園との違いはありますが、保育を行うという意味では保育士の経験を十分に生かせそうな障がい児保育。
最後に、転職を成功させるために押さえておきたいポイントを3つお伝えしておきます。
転職を成功させるポイント①:施設型か訪問型、自分に合っているのがどちらか考えて選ぶ
障がい児保育は施設型、訪問型の2種類あります。
障がい児の保育を行うという意味では仕事内容は同じですが、それぞれ異なる特徴があるのです。
イベントやチーム保育で他のスタッフとわいわい仕事したいなら施設型、マンツーマンでじっくり家庭的な保育をしたいなら訪問型。
どちらが自分に合いそうか考えてから応募しましょう。
転職を成功させるポイント②:求人情報やHPを細かくチェック
障がい児保育は、まだ普及しているとは言えない段階ですが、徐々に増えては来ています。
求人も比較できるくらいの量はありそうですね。
より働きやすい職場に有利な条件で転職できるよう、求人情報は細かくチェックして下さい。
また、施設や会社のHPをチェックすることも大切です。
求人情報には載せられていない、保育内容、行事の多さなどある程度わかるかもしれません。
転職を成功させるポイント③:職場見学をする
気になる職場が見つかったら、応募の前にぜひ見学させてもらいましょう。
どんな子どもたちが通っているのか、保育内容はどうか、スタッフの雰囲気など、実際に見て自分が働きたいと思えるような職場と出会えるといいですね。
見学の際に、求人情報やHPを見て気になったことや不明なことも併せて質問できれば、迷わず応募できるようになるのではないでしょうか。