「小規模保育」は今までは認可外の保育事業でしたが、2015年から始まった「子ども・子育て支援新制度」により、認可事業となりました。
それに伴い、保育士の働き方として小規模保育の需要も高まっています。
この記事では、小規模保育の仕事内容や待遇、これから転職を考えるときのポイントについてご紹介します。
目次
小規模保育ってどんな仕事?主な仕事内容とは
小規模保育は、待機児童の中でも多い「0歳児から2歳児」の子どもを受け入れる施設です。
その小規模保育の主な仕事内容を紹介します。
小規模保育の主な仕事内容①:乳児保育園
小規模保育は0歳児から2歳児までの子どもを受け入れます。
一般的な保育園や幼稚園のように3歳児から5歳児の幼児の受け入れを行っていないため、乳幼児向けの保育を行います。
動きの少ない乳幼児は一見「楽」という捉え方もできますが、乳幼児にはきめ細やかな保育が求められるので、高い知識や技能が必要です。
小規模保育の主な仕事内容②:書類作成
小規模保育も認可事業となったことで、各地方自治体が設けた必要な書類を作成する必要があります。
「保育過程」に始まり、各クラスの「年間指導計画」「月案」「日誌」「児童票」といった、取り扱いに注意しなければならない書類の作成も行います。
手書きではなくパソコン入力となるため、基本的なパソコンスキルも必要となります。
小規模保育の主な仕事内容③:保護者の支援
小規模保育は、乳幼児を預ける保護者にとって初めて我が子を預ける場となるでしょう。
不安いっぱいの保護者を支えるのも、小規模保育で働く保育士の大切な仕事です。
乳幼児の発達の特徴をしっかりと把握し、保護者に対しても子育てのアドバイスを行う機会も多いです。
小規模保育の給料や待遇はどのくらい?実際の求人例も紹介!
小規模保育の給料は認可事業になったことで、国からの補助金も支給され、以前に比べて給与も引き上げられてきています。
では実際の求人例も見ながら、待遇面についてチェックしていきましょう。
小規模保育の給料や賞与について
平均年収 | 310万円 |
平均月収 | 18~22万円 |
平均賞与 | 53万円 |
厚労省:賃金構造基本統計調査
「小規模保育」は認可事業となったことで給与も上がり、規模の小さい園ほど給与が高いといったデータも出ています。
規模が小さい分、預かる子どもの人数が少なくなるため、保育士の人数も少なくて済みます。
保育士の人数が少ないほど、個々に支給される給与は高くなる傾向があるようです。
小規模保育の求人例
求人例その①
勤務地 | 東京都町田市 |
勤務時間 | 7:00~19:00のうち8時間 |
月給 | 短大卒:239,300円〜(初任給) 大卒:256,400円〜(初任給) |
賞与 | 年2回 |
手当 | 昇給、交通費支給、私学共済、社宅制度有り |
求人例その②
勤務地 | 神奈川県川崎市 |
勤務時間 | 7:30〜17:30 8:00〜18:00 9:00〜19:00 (シフト制、休憩1h) |
月給 | 20万円〜35万円 |
賞与 | 年3回 |
手当 | 交通費支給 (上限20,000円)、昇給制度、役職手当、処遇改善手当、住宅手当 |
保育士から小規模保育に転職する魅力とは?
一般的な保育園から小規模保育に転職する際のメリットや魅力についてご紹介します。
保育士から小規模保育に転職する魅力①:落ち着いて保育が行える
乳幼児のみの受け入れなので、子ども相手に行う活動も「静」の活動が多くなります。
また、受け入れる人数も少ないため、子ども一人ひとりに対しても密に関わる時間が多くなります。
保育士から小規模保育に転職する魅力②:人間関係のストレスが少ない
保育士の悩みの一つに「人間関係」が挙げられます。
保育士は女性の世界であるため、園によっては派閥なども存在します。
働く保育士の数が多くなるほど、内部の人間関係は難しくなってきます。
受け入れ人数が少ない小規模保育では、職員の数が少ないため、一般的な保育園と比べると人間関係で悩む方も減ってくるようです。
保育士から小規模保育に転職する魅力③:行事やイベントが少ない
「預かる子どもの数が少なく、年齢も低い」といった特徴から、一般的な保育園と比べて行事やイベントの数は少なくなります。
主に乳幼児の日々の保育やケアが業務になるため、行事やイベントの準備に追われるといった減ってきます。
気持ちに余裕が生まれるため、忙しかった時と比べると心身ともに落ち着いて仕事に取り組めるのも小規模保育ならではの魅力でしょう。
保育士から小規模保育への転職を成功させるためのポイント
小規模保育園といっても、施設によって働き方や待遇は大きく変わってきます。
ここでは小規模保育園への転職を成功させるためのポイントを3つご紹介します。
転職を成功させるポイント①:認可園の施設から絞って求人を探す
2015年の「子ども・子育て支援新制度」以降、小規模保育は認可事業になりましたが、未だ無認可で運営している小規模保育も存在します。
もちろん無認可で運営している小規模保育でも、質の高い保育を行っている施設もあります。
しかし、無認可の場合、施設を運営する費用が保育料のみとなります。
毎年子どもが定員に達していれば良いのですが、入園する子どもがいない年や月があれば、運営費は減少してしまいます。
運営費が少なくなれば、当然、保育士の給与にも影響が出てきます。
無認可の場合はこのような可能性も考えられるのです。
認可園であれば、各自治体から補助を受けているので、運営費も安定的なのです。
転職を成功させるポイント②:転職サイトを活用する
小規模保育は保育士の中でも人気の働き方の一つですが、採用人数は少数に限られます。
預かる子どもの人数が少ない分、一施設で雇われる保育士も少なくなるためです。
求人誌に良い求人が掲載されても、すぐに募集が終了するといったことがよくあります。
良い求人が出たタイミングでいち早く情報をキャッチしたい方は、保育士専用の求人サイトはチェックしておきましょう。
条件に合わせて求人紹介をしてもらえるほか、求人誌やハローワークに掲載されていない「非公開求人」の閲覧も可能です。
転職を成功させるポイント③:企業の規模を確認する
小規模保育は施設によって子どもを受け入れられる人数が異なります。
給与の紹介でも話しましたが、規模が小さい方が雇う保育士の人数も少なく、一人当たりの給与が高いです。
より高収入を狙うのであれば、規模の小さい小規模保育を探してみるのも良いでしょう。
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