保育士を辞めるのに適切なタイミングとは?退職時期から逆算する退職までのスケジュール

「将来なりたい職業」では、毎年上位に入る保育士ですが、

ほとんどの保育園が一般の企業に比べて平均勤続年数が短く、離職率が高く、「保育士不足」が社会問題にもなっています。

保育士自体を辞めてしまう人もいれば、別の保育園へ転職するという人もいます。

では、退職や転職をしようと決心した時に、今の職場を辞めるタイミングとはいつが良いのでしょうか!?

決心した時にすぐに辞めても良いものなのか・・・

それとも適切な時期があるのか・・・

このような悩みを抱えた人が少しでも気持ちが楽になるように、今回は退職のタイミングや、退職までにやっておきたい事などを紹介します。

保育士の辞めるタイミングとして考えられる時期とは

私は現役の保育士として働き、今は主任として勤めています。

現場の意見からすると、退職するなら年度末、つまり「3月」までは在籍し、年度内をしっかりと努めてほしいというのが本音です。

しかし、退職を考える理由は人それぞれで、3月というくくりに縛られてしまうと、ストレスや負担が重なり、体調を崩してしまう事も考えられます。

いつ辞めても良いという訳ではありませんが、この時期なら適切だという時期を考えてみます。

①1年間はしっかりと働き、3月いっぱいで退職する

この選択は一番ベストなタイミングと言えます。

保育士というのは一般的な会社勤めではなく、受け持った子どもをしっかりと1年間で発達に応じた援助、保育を行わなければなりません。

それをしっかりと全うした後に退職するのなら、同僚や上司、そして保護者にも退職の説明がしやすく、問題なくスムーズに退職が出来るでしょう。

②求人数が多くなる、12月〜1月

この時期には、どの保育園も職員の面談があります。

この面談では振り返りや、次年度の抱負、次年度受け持ちたいクラスなどを聞かれる事が多く、この時期に退職の意思を告げるという時期でもあります。

そこで園長や幹部クラスの保育士は次年度の構成を練ります。

この面談で退職する保育士が多いのなら、すぐに求人をかけてくるので、この時期は求人が多くなるのです。

この時期に退職をするという事は、勤めている保育園の事はあまり考えていないという結果にはなりますが、

退職した後は次の転職先をじっくりと探す時間に充てられるので、良い時期とも言えます。

③貰える物は貰っておく!8月〜9月

この時期の退職も勤めている保育園の事は考えていないという結果にはなりますが、

なぜこの時期の退職が良いかと言うと、夏のボーナスが7月、もしくは8月には支給されるからです。

3月を待たずに退職をするなら、貰える物はしっかりと貰った方が得という事になります。

年度末まで待てない、年度途中で退職する時の注意点

何かしらの理由で年度途中で退職をするとなると、注意点や、覚悟をしなければならない事がいくつかあります。

注意点としては・・・

「引き継ぎをしっかりと行う」
「園児のケアをしっかり行う」
「書類は不備なく終わらせる」

この3点は必ずやっていて欲しい事です。

「引き継ぎ」に関しては、園児の個人情報の取り扱い、園児一人ひとりの課題などを次の担任や、

自分の代わりとなる保育士に伝えておかないと、その後の保育に支障が生じます。

「園児のケア」とは、どんな理由であれ途中で先生がいなくなるという事は、子ども達からしたら大事件です。

特に、年中や年長にもなると、その先生の事を心から信頼している、心の拠り所にしている園児もいるはずです。

子どもだから大丈夫と思わず、しっかりと辞めるという事を話す必要があります。

「書類は不備なく」とは、保育園は毎年「監査」が入り、様々な書類のチェックが入ります。

その時に不備が見つかると、保育園の信頼が失われてしまいます。

監査の前では事前に書類のチェックをしますが、退職した保育士の担当する書類に不備があった場合は、その修正がとても大変なので、しっかりと行いましょう。

退職時期から逆算して考える、退職までのスケジュールとは

いざ、退職の意思を園長や上司に伝え、○○月(=あなたが退職を希望する月)に退職が決まります。

決まったからと言って安心するのではなく、退職の日までにやるべき事をやっておかないと、面倒な事も増えるので、退職までにやっておいた方が良いことを紹介します。

①退職前、3ヶ月前頃にすべきこと!

退職の3ヶ月前頃からは、「就職活動」を始めましょう。

退職後、当分の間無職で良いのなら話は別ですが、転職を考えるなら、3ヶ月前から動いた方が良いです。

求人誌を見たり、ハローワークに通い、自分の理想の条件に当てはまる職場を探します。

いくつか目星をつけたら、その職場の見学に行くのも良いでしょう。

個人的に一番厄介だと思っている事は、次の職場が見つかるまで、社会保険から国民保険に切り替えなければならないという事です。

こういった事務作業を行わないためにも、退職後、すぐに次の職場に勤められるようにする事が大切です。

退職を伝えた後なら有給も使いやすいはずなので、時間を有効に使いましょう。

②退職前2ヶ月頃にすべきこと

退職の2ヶ月前頃からは、自分のポジションに代わりに入る保育士に伝達を行いましょう。

保育士の伝達事項は一人ひとりの子ども達の情報なので、膨大です。

一度にまとめて伝えてしまうと、相手からすると迷惑です。

この時期から少しずつ大切なことをしっかりと伝える、年度途中で退職するという立場を考慮すると、表にまとめて手渡すという配慮も必要でしょう。

③退職前1ヶ月頃にすべきこと

退職の1ヶ月前頃からは、園児や保護者にも少しずつ退職する事を伝えていきましょう。

信頼を寄せている保護者からすると、保育士の退職はかなりショックな事です。

ましてや年度途中で退職となると保護者にとっても気持ちの整理が必要です。

退職する前日に伝えるのではなく、1ヶ月前頃から少しずつ話していき、保護者からも理解を得ると良いでしょう。

④退職前1ヶ月〜半月前頃にすべきこと

この時期からは自分の受け持つ書類を完璧に仕上げる、不備がないかチェックを行いましょう。

個人差もありますが、保育士の受け持つ書類は膨大です。

退職の前日や数日前から始めると、終わらしきれなかったり、焦って終わらせても不備が出てきます。

とても大事な作業になるので、集中して行える時間を確保しましょう。

まとめ

保育士の退職は年度末に行うのが自分にとっても、園側にとっても、子どもや保護者にとってもベストではあります。

しかし、保育士にもそれぞれ事情があるので、退職の時期というのは異なるのも仕方がない事です。

ですが、年度途中で退職となると、配慮する事、注意する事が増えるので、しっかりと自分のやるべき事を行って、気持ちよく退職ができるようにして下さい。

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