保育士は、子どもの成長と親を支える重要な仕事です。そんな憧れや使命感を持ってこの職業に就いた人も多いのではないでしょうか。
でも、実際にやってみると、想像以上に大変な仕事です。
その理由の一つが、仕事量の多さ。
実際、仕事が終わらず残業や持ち帰りをする毎日がつらくて、辞めたくなってしまう人も多い職業です。
そんな保育士さんが、悩みをどのように対処すればいいのか考えていきましょう。
保育士によくある仕事量や残業の悩みとは
様々な園があるにもかかわらず、残業や持ち帰り仕事があるのはどこも同じと言われます。
保育士は、子どもと接する以外に様々な仕事を抱えているからです。
それでは、仕事量や残業に関する悩みについて具体的に見ていきましょう。
保育士によくある仕事量や残業の悩み①:書類仕事の多さ
まず、保育士は様々な書類を作成しなければなりません。
子どもたちが年間通して豊かな生活を送れるように、保育のカリキュラムを立てます。
それが、年間保育計画・月案・週案・日案とよばれるものです。
これに加え、月案を保護者に向けてわかりやすく書いた月の便りを出す園がほとんどです。
何種類もの保育計画案を用意しなければならず、大切なことではありますが保育士にとって大きな負担になっています。
また、毎日保護者に対して連絡ノートを記入します。
子ども一人ひとりのその日の様子を保護者に伝えるために欠かせません。
午睡中に書くことが多いですが、日中の書類はこの連絡ノートで手いっぱいになるため、保育計画案は子どもたちのいない時間に書くしかないのです。
保育士によくある仕事量や残業の悩み②:制作物の多さ
次に、子どもたちの製作活動の準備や誕生日カードなど、作り物が多いのも仕事量で悩む大きな原因です。
特に年齢の低いクラスを受け持つと、子どもたちの活動はごく簡単なものになるため、事前に紙を切ったりある程度土台を作っておく必要があるのです。
そのため、製作活動を行うたびに準備が必要になってきます。
また、壁面の飾り付けや子どもに贈る誕生日カードなど、保育士の手がかかればかかるほどよしとされる風潮があります。
手作りのものは愛情が伝わりやすいですが、実際は大変な思いをしながらこなしている保育士も少なくありません。
保育士によくある仕事量や残業の悩み③:持ち帰り仕事の多さ
そして、行事の前になると仕事量は一層増え、連日残業や持ち帰り仕事に追われます。
それは、園全体としての行事計画や準備に加え、クラスの方の準備も同時に進めなければならないからです。
保育園では年間通して様々な行事がありますが、その行事のたびに立案をし、係分担を決め、具体的な準備を行う必要があります。
それを普段の保育の日に行うのですから、仕事量が増えるのも当然ですよね。
特にクラスの方の準備は終わらないので、持ち帰って進めることになります。
発表会の衣装などを保育士が手作りする園では、休日もミシン作業に追われているなんて話も…。
仕事量や残業の悩みを解決するには
保育士の仕事量がとにかく多いということをお伝えしましたが、これが原因で実際辞めてしまう人もいるくらいなので、なんとか改善していきたいものです。
そこで、仕事量や残業がつらいと思っている保育士さんが、悩みを解決できるにはどうしたらいいかお伝えします。
仕事量や残業の悩みを解決するポイント①:書類仕事の対処法
まずは、書類を書く時間を確保できるような体制を組めないか上司に相談してみましょう。
例えば、保育士の配置数を守りながら、交代で書類を書く時間を作れないか考えてみて下さい。
パート保育士などのいる園では、自由遊びの時間などに少しだけ他の保育士に子どもたちを任せることができる可能性が高いです。
毎日が難しい場合は、例えば週に1時間ずつだけでも確保できれば違ってくるはずです。
仕事量や残業の悩みを解決するポイント②:制作物への対処法
作り物が本当に必要なのか、また簡素化できないか考えてみましょう。
作り物の負担を和らげる方法はあります。
例えば、壁面や誕生日カードを凝らないで、簡単なものにすればいいのです。
作り物が素晴らしいことだけが愛情ではありません。
それよりも、保育士の心に余裕ができて子どもたちと楽しく遊べる方が大切なのではないでしょうか。
実際、各担任が毎年デザインしていた誕生カードを、学年共通のものに変えたことで負担を減らした園もあります。
また、年中や年長になると子どもたちがいろいろ描いたり作ったりできるようになります。
壁面や行事に使うものは、保育士が何でも準備するのではなく、子どもたちと一緒に保育中に作ってしまいましょう。
その方が味があって素敵なものができます。
子どもたちの気持ちも行事に向きやすくなりますよ。
仕事量や残業の悩みを解決するポイント③:持ち帰り仕事への対処法
保育計画や行事の計画・準備は、前年度までの資料を参考にしたり、使えるものは残しておいて使いまわしましょう。
保育をしていると、変えた方がいいものとそのまま生かした方がいいものがあります。
そのままでいいものでも、わざわざ一から作り直してしまうので負担が増えるのです。
計画案も一から作り直す必要があるのか、全く同じ内容でいいのか、少しだけ変えるのか等、まずは前年度のものを出してきて考えてから動くようにすると無駄がありません。
行事で使うものも、毎年手直しして使い続けられるものがないか確認してみましょう。
使いまわせるものがあれば、来年度のことも考え毎年キレイに保管するよう全職員で意識できるといいですね。
仕事や残業が多くて辞めたいと悩んでいる保育士さんへ
職場には、あなたと同じような悩みを抱えている保育士は、他にもいるのではないでしょうか。
一度、仕事量や残業について思っていることを話し合ってみるといいかもしれません。
同じ悩みを持つ人がいると、一緒に改善する方法を考えて実現できる可能性が高くなります。
一番大切なのは、保育士さん自身が身体も心も健康で、毎日子どもたちと楽しく過ごせることです。
子どもも保護者も、凝った作り物や丁寧な書類、素晴らしい行事よりも、何よりもそれを望んでいるはずですよ。
職場で仕事量の調整を提案しても改善されなかったら、転職することも視野に入れましょう!
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